主な登場人物
| ナブッコ | バリトン | バビロニアの王様 |
|---|---|---|
| フェネーナ | ソプラノ | ナブッコの娘。イズマエーレの恋人 |
| アビガイッレ | ソプラノ | ナブッコと奴隷の間の子供。フェネーナの姉 |
| イズマエーレ | テノール | エルサレム王の甥 |
| ザッカリア | バス | ヘブライ人の大祭司 |
時代と場所
紀元前6世紀、エルサレムとバビロニア
はじめに
ナブッコを作曲する前にヴェルディは子供と妻を相次いで亡くします。
当然オペラを作曲する気力もありません。
絶望のあまり作曲の筆を折ろうとまで考えていたヴェルディに、スカラ座の支配人バルトロメオ・メレッリが手渡した台本が「ナブッコ」でした。
このナブッコが大成功を得た出世作として知られ、特にその第3幕での合唱「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って(Va pensiero)」は第二のイタリア国歌と言われています。
ナブッコとは、日本では普通ネブカドネザルとして知られるバビロニアの王のことです。
あらすじ
エルサレム(イスラエル人)とバビロニアは互いに争っていました。
第1幕
エルサレムでバビロンの王ナブッコ率いるバビロニア軍がイスラエル人を攻撃し、街を破壊しています。
エルサレムの大祭司ザッカリアは、バビロニア軍が人質に取っているナブッコの娘、フェネーナと一緒に現れます。
ザッカリアは、「この娘が平和をもたらしてくれる」と民を安心させようとします。
その時、エルサレム王の甥であるイズマエーレが敵の攻撃を知らせにきます。ザッカリアはイズマエーレとフェネーナを残し神殿に戻ります。
イズマエーレは以前バビロニアの捕虜であった時期がありました。
その時に二人は恋に落ち、フェネーナはイズマエーレが脱出を手伝い、彼を追ってエルサレムに向かったのでした。
彼らの会話は、フェネーナの腹違いの妹アビガイッレと変装したバビロニア兵の一団の突然の出現によって中断されます。
そこにフェネーナの姉アビガイッレが現れます。彼女もイズマエーレに恋をしています。
そして、フェネーナではなく、自分を愛してくれるのならエルサレムの民を助けると提案します。
しかし、イズマエーレはそれを拒否します。
ナブッコ率いるバビロニア軍は神殿まで攻め上がってきました。
ザッカリアは彼に立ち向かい、フェネーナを殺すと脅しました。
しかし、イズマエーレが止めに入り、フェネーナを父親に引き渡すと、ナブッコは神殿の破壊と民の抹殺を支持しました...
第二幕
バビロンの王宮に戻ったアビガイッレは、自分が王と奴隷の間に生まれた子であるという文書を見つけてしまいます。
フェネーナとイズマエーレが共にバビロニアを支配する未来を予見し、彼女は悲しみと憎しみにあけくれます。
そこにバビロニアの大祭司がやってきて、フェネーナがイスラエル人の囚人を解放しているという報告を受けました。
そして、アビガイッレに解放を阻止させることを約束させ、その代わりに大司祭はアビガイッレに王位を継承させ、ナブッコが戦死したという噂を広めることを提案します。
とらわれの身のザッカリアは自国のために祈っています。
イズマエーレは、イスラエル人から裏切り者扱いさていました。
ナブッコが死んだとの噂が広まり、フェネーナの命が危険にさらされていることを警告するために、将校アブダッロが駆けつけます。
バビロニアの大祭司がアビガイッレと共に到着し、アビガイッレが王になることを宣言します。
彼女が王冠取り上げ、かぶろうとしているとき、驚いたことにナブッコが現れます。
彼は彼女から王冠を奪い、群衆に向かって、自分が彼らの王であるだけでなく、彼らの神であると宣言します。
この神への冒涜の災いなのか、落雷が彼を打ち倒します。
アビガイッレは、落ちた王冠を拾い上げるのでした。
第三幕
バビロニア人はアビガイッレを支配者として歓迎します。
大祭司は彼女に捉えたイスラエル人の処刑許可書にサインをするように促します。
そこに、ボロボロの姿のナブッコが迷い込みます。
アビガイッレは混乱したナブッコにその許可書にサインをさせましたが、実はその中にはフェネーナも含まれていました。
ナブッコはフェネーナの命乞いをしますが、アビガイッレはまったく聞く耳を持ちません。
そして、アビガイッレが奴隷の子供だと証明する文書を見つけようとすると、彼女はそれをバラバラに引き裂きます。
ユーフラテス川のほとりに沿って、イスラエル人は強制労働から解放され、祖国に思いを馳せています。
ザッカリアは、彼らが捕囚を克服し、神の助けを借りてバビロニアを滅ぼすだろうと民を鼓舞します。
第四幕
ナブッコは、アビガイッレによって閉じ込められた部屋の窓から、フェネーナとイスラエル人が処刑に導かれるのを見ています。
必死になって、彼はイスラエルの神に許しを求めて祈ります。
そこに将校アブダッロが現れ、ナブッコを救い出します。
彼の正気は回復し、兵士と率いてフェネーナの救出に向かいます。自分が王位を取り戻すと。
イスラエル人は処刑されようとしています。
ナブッコが駆けつけて止めに入り、死刑執行を阻止することに成功します。
アビガイッレは自ら毒を飲んで、ナブッコとフェネーナに許しを請いながら息を引き取ります。
ナブッコはイスラエル人を解放し、故郷に戻って神殿を再建するように言いました。
イスラエル人とバビロニア人は共に神を賛美します。










