主な登場人物
| トスカ | ソプラノ | 有名な歌手 |
|---|---|---|
| カヴァラドッシ | テノール | 画家。共和主義者 |
| スカルピア | バリトン | 教皇派の警察署長 |
| アンジェロッティ | バス | 共和国の前統領。現在は政治犯 |
時代と場所
1800年6月17日から18日にかけてのローマ共和国
はじめに
「トスカ」はジャコモ・プッチーニが作曲した、全3幕のオペラです。
物語の舞台は1800年6月17日から18日にかけてのローマ共和国。
当時のローマは共和制が崩壊し、教皇による王政が復興していました。
物語は共和主義者のアンジェロッティが牢を破り、脱獄を計ったところから始まります。
『トスカ』の舞台となった場所はローマに実在する場所や建物です。第1幕の聖アンドレア・デッラ・ヴァレ教会は、観光名所として見学も可能ですし、第2幕のファルネーゼ宮殿は、現在ではフランス大使館として使われています。第3幕の処刑の場となるサン・タンジェロ城は、観光名所として有名な城です。
あらすじ
第1幕
舞台は聖アンドレア・デラ・ヴァレ教会内。
脱獄した「アンジェロッティ」が教会に逃げ込んできました。
アンジェロッティが隠れていると、そこにカヴァラドッシと堂守が入ってきました。
カヴァラドッシは青い目のマリア像に、黒い瞳のトスカを重ね、「妙なる調和」を歌い、トスカをたたえます。
堂守がいなくなった隙にアンジェロッティが姿を現します。
友人で、共和主義者の同志でもあるカヴァラドッシは、助けることを誓います。
二人で話していると、誰かが近づいてくる気配がします。やって来たのは「トスカ」でした。
トスカは、教会の中から話しごえが聞こえたのを不審に思います。
さらに、マリア像の目が青い瞳であることから、カヴァラドッシが「浮気をしているのではないか?」と疑い始めます。
カヴァラドッシは何とか言いくるめて、しぶしぶトスカは教会を後にします。
トスカが去ると、再びアンジェロッティが現れます。
アンジェロッティをカヴァラドッシの別荘にかくまうため、二人は教会を出て生きます。
そこに、脱獄犯を追って警察署長のスカルピア一行がやってきます。
アンジェロッティは教会の鍵を持っていないことや、食料が妙に減っていることなどから、アンジェロッティが教会にいて、カヴァラドッシが逃亡に手を貸していると推測します。
再びトスカがやってきました。スカルピアはトスカの嫉妬ぶかさを利用してやろうと、カヴァラドッシが浮気していると入れ知恵をします。
まんまと騙されたトスカは、二人を追って別荘に向かい、スカルピアは、部下にトスカの後をつけさせます。
そこに、「マレンゴの戦い」でオーストリア軍が、ナポレオン軍を破ったとの知らせが入ります。
共和主義の終焉と、トスカを手に入れられることの、喜びの歌を歌います。
第二幕
警察署でもあるファルネーゼ宮殿が舞台です。
トスカ追跡作戦によってスカルピアの元に、カヴァラドッシが捉えられ、連行されてきます。
捉えたのですが、アンジェロッティは見つかりませんでした。
カヴァラドッシを拷問して、アンジェロッティの居場所を吐かせようとしますが、なかなか口を破りません。
スカルピアは、トスカを呼び、カヴァラドッシに対する拷問を見せつけます。
見るに耐えきれないトスカは、アンジェロッティが別荘の井戸に隠れていることを、白状してしまいます。
そして、見つかってしまったアンジェロッティは、無念にも自ら命を絶ちます…
せっかく拷問に耐えたカヴァラドッシは、あっさり喋ってしまったトスカに激怒します。
しかし、そこに、実はマレンゴの戦いで、ナポレオン軍が勝利していたとの一報が届きます。
カヴァラドッシは勝利の雄叫びをあげますが、スカルピアは唖然として、激怒します。
カヴァラドッシによく朝に死刑に処することを命じ、身柄をサンタンジェロ城に移します。
トスカは、スカルピアに、カヴァラドッシの命乞いをします。
スカルピアは弱みにつけ込み、トスカが自分の女になるなら、カヴァラドッシを助けると言います。
トスカは苦悩と悲しみを、アリア「歌に生き、恋に生き」にしたため、スカルピアの条件をのみます。
スカルピアはカヴァラドッシを助けるためのシナリオを考えました。
見せかけの死刑執行を行うが、銃には空砲をこめておき、カヴァラドッシは死んだふりをする。
国外に逃げられるよう、通行手形を書くので、人がいなくなった後に、起き上がって逃げるのだ。
そう言って、スカルピアは通行手形を書き出しました。
そして、通行手形を書き終えたその時、トスカはナイフでスカルピアを指してしまいます。
スカルピアは生き絶え、トスカは通行手形を持って、サンタンジェロ城に向かいます。
第三幕
舞台は、死刑執行の場でもあるサンタンジェロ城です。
カヴァラドッシは死を目前に、手紙を書いています。
そして、悲しみと絶望を、アリア「星はかがやきぬ」にしたためます。
そこにトスカが現れます。
トスカは通行手形を手に、処刑が見せかけのものであって、逃げられると伝えます。
二人は喜びます。
処刑の時間がやってきました。
カヴァラドッシが処刑台にかけられ、銃声が聞こえると、カヴァラドッシはその場に倒れます。
衛兵達が去った後に、トスカはカヴァラドッシのもとに駆け寄ります。
すると、カヴァラドッシは死んでいるではありませんか。
銃は空砲でなく、実弾が込められていたのです。
トスカは、すべてはスカルピアの嘘だったことに気づきました。










